今回はUnity + Daydreamを使用したVRアプリ開発の第一歩を書きたいと思います。
開発環境
Unity5.6.1f1(Unity5.5.xはDropdownの表示に問題があるため使用不可)
今回の記事を実践するに当たっての前提
- Unityはインストール済みであること
- Android SDKはインストール済みであること(APIレベル24以上)
- UnityのAndroid SDKの設定は完了済みであること
対象者
- Unityの操作はある程度出来るレベル
スクリーンショットはMacですが、Windowsでも基本的には変わらないはずです。
今回は新規プロジェクトを作成し、イチから作っていきます。
1. Google VR SDKのダウンロード
Google VR SDKのダウンロードを行います。
Downloads and Samples | Google VR | Google Developersページ内の
「Download SDK」をクリックすると、SDKをダウンロードできます。
執筆時点(2017/06/27)でのバージョンは1.60になるかと思います。
2. プロジェクト設定の変更
Unityプロジェクトのビルド設定をAndroid向けに設定します。
このあたりは通常のUnityと変わりません。
手順は以下のとおりです。
- [File] -> [Build Settings]を開く。
- [Platform]で[Android]を選び、[Switch Platform]をクリックする。
3. Google VR SDKのインポート
Google VR SDKのインポートを行います。
SDKはunitypackage形式で提供されているので、開けばインポートされます。
手順は以下のとおりです。
- ダウンロードした「GoogleVRForUnity.unitypackage」を開く
- [Demos]のチェックを外す(Demoシーンを利用したい場合はチェックを入れたままにする)
- [Import]をクリックする
4. Daydream対応にする
Daydream対応のアプリにするため、設定を変更します。
DaydreamはAndroid7.0以上である必要があるため、合わせてAPIレベルも変更します。
手順は以下のとおりです。
- [Edit] -> [Project Settings] -> [Player]を開く
- [Virtual Reality Supported]にチェックを入れる
- [Virtual Reality SDKs]のリストでDaydreamを選択する
- [Minimum API Level]を[Android 7.0]に設定する
5. Daydream用オブジェクトの配置
DaydreamアプリをUnityエディタで実行するのに必要なPrefabをゲームに配置します。
これで、実機を通さなくてもある程度の検証が可能になります。
手順は以下のとおりです。
- [project]ウィンドウ内の[Assets] -> [GoogleVR] -> [Prefabs] -> [GvrEditorEmulator]をHierarchyのルートに配置する。
6. 確認用オブジェクトの配置とカメラ位置の調整
実際に動いているかチェックするために、Cubeを少し前に置いておきます。
また、カメラ位置はあとで操作しやすいように[0,0,0]に直しておきます。
手順は以下のとおりです。
- cubeを[0,0,5]の位置に配置する
- Main Cameraの位置を[0,0,0]に調整する
7. エディタ実行
エディタ実行するとCubeが映し出されるはずです。
この状態でALTキーやControlキーを押しながらマウスカーソルを動かすと、カメラも合わせて動きます。
ALTキーを押しながらマウスカーソルを動かすと、Y軸を中心としてカメラが回転します。
Controlキーを押しながらマウスカーソルを動かすと、Z軸を中心としてカメラが回転します。
8. 実機実行
ビルドして実機で実行したい場合は、以下の手順を実行します。
- シーンを保存します。
- [File] -> [Build Settings]を開く
- [PackageName]をデフォルト(com.Company.ProductName)から変更する
なお、初めて実機で実行する場合は、端末側で初期設定が必要です。
基本的に画面の指示に従えば良いのですが、PlayストアのPINコードが必要になりますので、用意しておくと安心です。
以上、はじめの一歩でした。
長くなってしまったので、Daydreamのコントローラに関しては別の記事に書こうかと思います。