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Unity + Daydream開発はじめの一歩(2017.6月最新版)

投稿日:2017年7月5日 更新日:

今回はUnity + Daydreamを使用したVRアプリ開発の第一歩を書きたいと思います。

開発環境

Unity5.6.1f1(Unity5.5.xはDropdownの表示に問題があるため使用不可)

今回の記事を実践するに当たっての前提
  • Unityはインストール済みであること
  • Android SDKはインストール済みであること(APIレベル24以上)
  • UnityのAndroid SDKの設定は完了済みであること
対象者
  • Unityの操作はある程度出来るレベル

スクリーンショットはMacですが、Windowsでも基本的には変わらないはずです。

今回は新規プロジェクトを作成し、イチから作っていきます。
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1. Google VR SDKのダウンロード

Google VR SDKのダウンロードを行います。

Downloads and Samples | Google VR | Google Developersページ内の
「Download SDK」をクリックすると、SDKをダウンロードできます。
執筆時点(2017/06/27)でのバージョンは1.60になるかと思います。

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2. プロジェクト設定の変更

Unityプロジェクトのビルド設定をAndroid向けに設定します。
このあたりは通常のUnityと変わりません。
手順は以下のとおりです。

  1. [File] -> [Build Settings]を開く。
  2. [Platform]で[Android]を選び、[Switch Platform]をクリックする。
3. Google VR SDKのインポート

Google VR SDKのインポートを行います。
SDKはunitypackage形式で提供されているので、開けばインポートされます。
手順は以下のとおりです。

  1. ダウンロードした「GoogleVRForUnity.unitypackage」を開く
  2. [Demos]のチェックを外す(Demoシーンを利用したい場合はチェックを入れたままにする)
  3. [Import]をクリックする
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4. Daydream対応にする

Daydream対応のアプリにするため、設定を変更します。
DaydreamはAndroid7.0以上である必要があるため、合わせてAPIレベルも変更します。
手順は以下のとおりです。

  1. [Edit] -> [Project Settings] -> [Player]を開く
  2. [Virtual Reality Supported]にチェックを入れる
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  3. [Virtual Reality SDKs]のリストでDaydreamを選択する
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  4. [Minimum API Level]を[Android 7.0]に設定する
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5. Daydream用オブジェクトの配置

DaydreamアプリをUnityエディタで実行するのに必要なPrefabをゲームに配置します。
これで、実機を通さなくてもある程度の検証が可能になります。
手順は以下のとおりです。

  1. [project]ウィンドウ内の[Assets] -> [GoogleVR] -> [Prefabs] -> [GvrEditorEmulator]をHierarchyのルートに配置する。
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6. 確認用オブジェクトの配置とカメラ位置の調整

実際に動いているかチェックするために、Cubeを少し前に置いておきます。
また、カメラ位置はあとで操作しやすいように[0,0,0]に直しておきます。
手順は以下のとおりです。

  1. cubeを[0,0,5]の位置に配置する
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  2. Main Cameraの位置を[0,0,0]に調整する
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7. エディタ実行

エディタ実行するとCubeが映し出されるはずです。
この状態でALTキーやControlキーを押しながらマウスカーソルを動かすと、カメラも合わせて動きます。

ALTキーを押しながらマウスカーソルを動かすと、Y軸を中心としてカメラが回転します。
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Controlキーを押しながらマウスカーソルを動かすと、Z軸を中心としてカメラが回転します。
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8. 実機実行

ビルドして実機で実行したい場合は、以下の手順を実行します。

  1. シーンを保存します。
  2. [File] -> [Build Settings]を開く
  3. [PackageName]をデフォルト(com.Company.ProductName)から変更する
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なお、初めて実機で実行する場合は、端末側で初期設定が必要です。
基本的に画面の指示に従えば良いのですが、PlayストアのPINコードが必要になりますので、用意しておくと安心です。

以上、はじめの一歩でした。

長くなってしまったので、Daydreamのコントローラに関しては別の記事に書こうかと思います。

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