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プロジェクト管理で気をつけていることTips集

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こんにちは。Unityクライアントエンジニア兼プロジェクトマネージャの瀧島です。
PMを始めてもうすぐ2年となり、いろいろ経験や気をつけたいことなどが増えてきている昨今です。

実作業に比べれば、裏方に周りやすいマネージメントですが個人的に気をつけていることをTips形式で話ができたらと思います。
使えそうな内容があれば、是非利用してみてください。

気をつけていること集

スケジュールの現在進捗を整頓する

実装に追われると怠りがちですが、現在位置(進捗)を知りペース配分を作れる上に、他の方との進捗共有に必要になります。
カンバンの整頓をしたり、マイルストーンまでの進捗管理表などなど、計測期間を変えて問題の早期発見に努めています。

ムードメーカーを大切にする

ムードメーカーが不在だとチーム士気が落ちると考えています。
これはチーム全体に波及する話なため、優秀な個人が居なくなるより辛いと思っています。

モチベーション維持、レギュレーション作成、技術革新を取り入れることを意識して施策を打ち立てる

『スーパーエンジニアへの道(1)』では、motivation(動機付け), organization(組織化), idea(アイデア/技術革新)という3つの施策が大事だと記述されています(各種の頭文字を取って書籍内ではMOI理論と言われています)。
idea(アイデア/技術革新)がよく取り上げられる内容ですが、よりよい環境を構築するには他も大事です。
モチベーションによって意欲が変わり進捗に影響しますし、レギュレーションを作成して余計なことを考えないでより頭を使う業務に集中できたりなどなど。

「がんばる」に依存しない環境を作る

『ファスト&スロー(2)』ではシステム1(早い思考/直感)とシステム2(遅い思考/熟慮)があると言われており、基本的に人は直感的なシステム1を利用しています。
このシステム1の存在を無視して、「システム2(~に気を付ける/~を都度意識するetc)でがんばる」ような施策を打ち立ててもあまりうまくいきません(作業中に声がかかる、低気圧による集中の散漫などの外部要因も影響します)。
レギュレーション作成・ワークフロー策定では「重要なことは一瞬で理解できる、必ず重要な内容を踏まないといけないフローにする」など高い確率で、強い意識しなくても想定通りの流れを行えるようにします。
もちろん達成が難しい場合もありますので、段階を踏んで施策を更新したり、特定の施策は考えを無視しても良いと思います。

「これは確かにプロジェクト(実装)の目標だよね」という具体的な目標を定める

「共通了解」を得るための、言語化を行います(ex:インセプションデッキ, アジャイル開発でのストーリー名)
「これが達成できれば、この目標は達成される」ともいうことができます。
「共通の目的・目標」を持たないと作業者が動けなかったり、手戻りが多く作業が滞るばかりになります。
共通の目的を持てば、その方向性の下、各々独立して行動できるようになります。指示側も作業負担が減り、作業者も動きやすいというのが主なメリットです。

いろんな言葉や物差しでリスクを話せるようにする

『エッセンシャルスクラム(3)』では遅延コストを6種類のグラフで考え、コストを金銭的に考える記述があります。
これによって非エンジニア以外の方々にも「このコストはこれくらい問題があるのです」という内容を伝えやすくなります。

ふりかえり(レトロスペクティブ)は経験を忘れないうちに

今はスプリントが終わった日に10~20分程度のふりかえりを行ってから次Sprintの準備を行っています。これは前スプリントで行った経験を次スプリントで即時生かしやすいのが特徴です。
ふりかえりにまつわる書籍は多いのですが、特に全体の流れを意識しながら理解できる『エッセンシャルスクラム(3)』が参考になりました。

人を褒める力を信じる

褒めるのがお世辞でも嬉しいものです。
心身が健やかになるので、人間関係によるストレスが少なく作業ができると思います(認知リソースを進捗に回せる)

「〜〜がないから〜〜できない」ではなく「〜〜すると〜〜できる」という言い方を意識する

後ろ向きより、前向きの方が心持ちも変わります。

成功プロセスに絶対はないことを意識して、方法の問いをやめない

『はじめての哲学的思考(4)』では自分がこういう方法で成功したから、この方法が絶対だ、というような考え方に注意せよ。と記述されています。
環境は都度異なり、たとえ自分が確固たる成功体験を持っていても他の人にとってはそうでない可能性は十分にあります。かけるコストの大小はあれど、都度「この方法でよいか?」と自問します。

「理由が必要な理由」を知り、説明に生かす

理由という概念は至る所で必要・重要だと言われています。しかし、「理由が必要な理由」は思いの外語られません。
TED講演の『優れたリーダーはどうやって行動を促すか(5)』では、生物学的に大脳辺縁系への刺激をもたらすためと言われています。
「納得"感"」が得られないのは、論理的には理解できても、経験的に理解ができないためと。

ここから「理由に説得力を持たせるには、言い換えなど行い相手の経験に結びついた説明を付け加えることで感覚的な納得感を得られやすい」と仮説が立てられます。
ほかには一貫性のある理由つけ(一貫性バイアスの利用)や、知覚的流暢性の利用など様々ありますが、説明をするときに心強い考えになると思っています。

知識を得る

考え方・アルゴリズム・技術・管理・物事の捉え方etc、使えそうな知識は目を通します。
これにはツイッター・書籍・ブログ問わずアンテナを張る必要があり、有益な情報を発信する人をフォローしたり、定期的に書店に足を運んだりする必要があります。

やっぱり体力が大事

リモート化したので出退勤する体力すら怪しくなってきたので筋トレや運動を意識して行います。

おわりに

マネージメントはある程度のセオリーは存在しているものの、プロジェクトごとに細かくチューニングする必要がある印象です。
まだまだ学習の身ではありますがこれからも働きやすい、そして成果も出せるプロジェクトを構築していきたいです。

参考文献

  1. G.M.ワインバーグ(1991)『スーパーエンジニアへの道 技術リーダーシップの人間学』(木村泉 訳) 共立出版.
  2. ダニエル・カーネマン(2012)『ファスト&スロー』(村井章子 訳) 早川書房.
  3. 和智右桂・髙木正弘(2014)『エッセンシャルスクラム』 翔泳社.
  4. 苫野一徳(2017)『はじめての哲学的思考』 筑摩書房.
  5. TED 『優れたリーダーはどうやって行動を促すか』 閲覧日2020-11-03, https://www.ted.com/talks/simon_sinek_how_great_leaders_inspire_action?language=ja

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